(2025.10.03 記)
セローを中古で買って半年、「セルが回りづらいなー」というのと、「バッテリーを変えてもすぐ上がる」のが続いてるときの事。
ライコランドでたまたまその話になって店員が聞いていて、「もしかして、コイル死んでません?」って言われて「はっ!」となり、発電周りをチェックした時の忘備録になります。
同じ現象の方がいたら参考になれば幸いです。
0.事前準備
【必要物】
・テスター
1.発電の仕組み
知ってたら飛ばしてOK。
バイクの発電の仕組みは、一言で言うと「エンジンの回転を利用して磁石を回し、電気を作る」というものです。
自転車のライトを点けるためにタイヤに押し当てる発電機(ダイナモ)と、基本原理は同じです。バイクでは主に以下の3つのパーツが連携して発電と充電を行っています。
以下のどれかに不具合が生じると、セルを回すのに必要な電圧が足らず、回りづらいという現象が発生します。(セルを回すのにある程度電圧が必要になる。)
バイクの発電・充電の基本フロー
バイクの発電システムは、以下のステップで動いています。
1. ジェネレーターで発電する
エンジンの回転軸(クランクシャフト)に直結した「ローター(磁石)」が、その周りにある「ステーター(コイル)」の周りを高速で回転します。
- 原理: 磁石が動くことでコイルに電流が流れる「電磁誘導」を利用しています。
- 特徴: ここで作られる電気は「交流(AC)」であり、エンジンの回転数が上がるほど電圧も非常に高くなります。
ここが故障すると、発電量が落ちてバッテリが充電されなくなります。
エンジンをかけてもバッテリ電圧が13v以下だと、ここが怪しいなとなります。(今回はこの現象だった。)
バッテリの充電不足によりバッテリの摩耗が激しくなり、バッテリが上がりやすくなります。
2. レギュレート・レクチファイヤで電気を整える
ジェネレーターで作られた電気は電圧が高すぎて、そのままではバイクの部品(電装品)には使えません。そこで「レギュレート・レクチファイヤ」という部品が2つの仕事をします。
- 整流(レクチファイヤ): バイクの部品やバッテリーに必要な「直流(DC)」に変換します。
- 電圧制御(レギュレーター): 高すぎる電圧を、バッテリーがパンクしない程度の一定電圧(約14V前後)に抑えます。
ここが故障すると、バッテリまで届ける電圧が極端に大きくなります。
エンジンをかけてからアクセルを5,000回転くらいまで開けた状態で、バッテリ電圧が15v以上を計測するなら、ここが怪しいとなります。
3. バッテリーに蓄電し、各部へ供給する
整えられた電気はバッテリーに送られ、充電されます。
役割: エンジン始動時のセルモーターを回したり、エンジン停止中や低回転時にライトを点灯させたりするための「貯金箱」のような役割です。
所謂バッテリなので、上の二つでバッテリが壊れたか、単純にバッテリが上がったかのどちらかになります。
正常値は、エンジンをかけてアイドリング中かつアクセルを開けた際の数値が14.3v付近ですが、バッテリが摩耗していたり、発電不足があると13v以下くらいまで電圧が落ちます。
一度バッテリを交換してみて、それでも1年たたず同じ現象が起こるのであれば、1,2のどちらかが怪しいこととなります。
その場合はバッテリも摩耗してるので一緒にバッテリも変えてあげるが吉です。
それでも解消しない場合は、セル周りかプラグになるのかな・・・
2.バッテリのチェック
バッテリにテスタを当てます。
エンジンをかける前の電圧は12.5v(正常値は13vくらいなのでちょっと低い)。
エンジンをかけた後の電圧は12.8v(正常値は14vくらいなのでかなり低い)。
この時点で、エンジン回ってるのに「発電された電気がバッテリまで来ていない(レギュレータの故障)」または「発電電圧がかなり低い(ジェネレータコイルの故障)」だということが推測できます。
3.レギュレート・レクチファイアのチェック
2の状態で、アクセルを開けていきます。
5,000回転あたりでの電圧は12.8v(正常値は14.3vくらいなのでかなり低い)。
というか、アイドリング時とアクセルを開けた時と変わらないので、ここで原因が「発電電圧がかなり低い(ジェネレータコイルの故障)」と推測できます。
レギュレート・レクチファイアの故障だと、電圧調整ができなくなるので、電圧が16vくらいまで高くなるはずです。
4.さいごに
今回はジェネレータコイルの交換に併せてエンジンオイルとオイルフィルターも交換してまして、その記事は別に書いてあります。
結果として、バッテリを交換しなくても電圧が正常に戻ったことが確認できました。

電装回りのトラブルは特定が難しいですが、別記事の通り論理的に考えれば割と原因にたどり着くかもしれません。
同じ事象に遭った人の参考になれば幸いです。
それでは良き林道ライフを!


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