(2026.4.3 記)
次のような目的と経緯があり、この「rclone」というフリーツールを見つけ、実際に動かしてみた内容を記載した記事になります。
目的:さくらVPS上に保存した自身のバックアップファイル(iso)をディザスタリカバリしたい
経緯:元々別ツールを使っていたが、動作が安定しないため別ツールを探していた
導入も簡単ですし、現状問題なく動いており、とても便利なのでオススメのツールです。
Configファイルで転送先のクラウドのキーや通信設定を管理しているため、環境を作り直した後もrcloneをインストールしてConfigファイルを置き換えるだけなので、管理も楽です。
ここでは特に、GoogleDriveへの転送設定方法を記載しています。
対応時間:Readmeを見ながらで、1時間程度
0.動作環境
※GoogleDrive、OneDriveではブラウザ認証のため、実機のほかにWindowsの補助機が必要なことを確認しています。
■実機スペック
・OS:UbuntuLinux(24.04LTS)
・メモリ:2GB(必須)
・容量:100GB
■補助機
・OS:Windows11(25H2)
1.rcloneのインストール(実機)
まず実機で以下コマンドを実行し、rcloneをインストールします。
# curlが入っていない場合があるため、まずインストール
sudo apt update && sudo apt install -y curl
# rcloneの最新版をインストール
curl https://rclone.org/install.sh | sudo bash
これで実機へのインストールは完了。
次に必要に応じて補助機(Windows11)へのインストールを行います。
このrclone公式サイトに接続し、自分の環境に合ったインストールファイルをダウンロードします。
Windows11だと↓ですね。

何も考えず、Zipファイルを展開するだけで大丈夫です。
※rcloneのバージョンは一致させる必要がある点に注意してください。最新版を利用すれば問題なくいけるはずです。
2.転送先クラウドの接続設定
ここではGoogleDriveへの接続設定について説明します。
おそらく、大抵のクラウドが同じような認証方式だと思います。
実機で以下コマンドを実行し、Config作成を開始します。
rclone config
最初の選択肢は「n) New remote」の[n]を選択します。
次に、コンフィグを保存するときのファイル名を入力します。(例:[gdrive])
※画面上だと「t」と入力している所です。

次に、クラウド先「Storage」を数字で選択します。GoogleDriveはこの時点だと[22]になっていますが、自分の目で確かめてください。
次の入力値「client_id」は空欄のままEnterでOK。
次の入力値「client_secret」も空欄のままEnterでOK。

次に「scope」を選択します。特段縛りが無ければ[1]のFullAccessで大丈夫です。

次の「service_account_file」は空欄で大丈夫です。
次の選択は[n]を選択します。
次の選択肢が重要で、[n]を選択します。
これは、ブラウザ認証を「現在のブラウザで開くか」「別PCで開くか」を聞かれており、「n」が後者になります。LinuxのFirefoxだと認証できないので、補助機Windows11を用意する必要があるということです。

すると、長々しいトークンが発行されます。
次の画面の上部赤枠をメモ帳等に控え、USB等を利用して補助機へ送ります(補助機で実行するコマンドになります)。
※トークンが含まれるため、一部黒塗りにしてあります

補助機のWindows11へ移動します。
手順1で解凍したフォルダ内へアクセスし、上部ディレクトリ表示内に「cmd」と入力します。
(該当ディレクトリに移動された状態でコマンドプロンプト画面が開くはずです。)
次のコマンド(上図の上の赤枠の内容)を実行します。
rclone authorize "drive" "[token]"
すると、Googleの認証画面が開くので、利用したいアカウントの「ユーザID」「パスワード」を入力します。
その中で「認証」を行い、成功すると、下図の下の赤枠のような別のトークン(—->と<—-の間の文字列)が返ってきます。
それを先ほどと同じ要領でコピーし、実機に渡します。
※トークンが含まれるため一部黒塗りにしてあります

実機に戻ります。
下図の下部赤枠のように「config_token」に補助機で発行したトークンを貼り付けます。

次に共有ドライブかどうかの選択が問われます。
今回は違うので[n]を選択しています。

ここまでで入力値に問題が無ければ、「Configuration complete.」と表示され設定完了となり、コンフィグ内容が画面上に出力されます。
次に、「コンフィグを保存するかどうか」を問われるので、[y]で保存するを選択します。

問題が無ければ、「コンフィグ名」「接続タイプ」の表が表示され、一番最初の選択項目に戻されます。
[q]でこのツールを終了することができます。
設定は以上で、これでリモート接続設定が整いました。
3.rclone起動方法
実機上で次のコマンドを入力することで、リモートクラウド先へコピーが可能になります。
rclone copy [コピー対象ファイルの絶対パス] [設定したリモート名]:[コピー先のフォルダの絶対パス]
例えば以下の例だと・・・
[コピー対象ファイルの絶対パス]=「/home/backupfile.iso」
[設定したリモート名]・・・「gdrive」
[コピー先のフォルダの絶対パス]=「backup/」(マイドライブ上に作成した「backup」フォルダを選択)
コマンドは次のようになります。
rclone copy /home/backupfile.iso gdrive:backup/
一度コマンドを実行し、問題なく指定した場所にコピーされているか確認しましょう。
問題なくコピーされていれば完了です。
このコマンドを「cron」等でスケジュール起動するよう設定することで、定時バックアップも可能になります。
4.Tips
設定したコンフィグファイルは、実機の下記ディレクトリに保存されます。
/root/.config/rclone/rclone.conf
環境を再構築した際、新しく組直した際等、rcloneをインストールした後であれば、このコンフィグデータを上書き、またはこのディレクトリに保存してあげれば、作業2で行った認証をスキップすることが可能です。
仮想環境で実験し、問題なければ実機にrcloneをインストールしてコンフィグデータだけ置き換える、という使い方をすると環境が綺麗になりますね。
問題なく外部クラウドへのコピーが可能になったことが確認出来たら、このコンフィグデータもどこかにバックアップしておくのが吉だと思います。
ただし、会社利用のクラウドだと、セキュリティや利用ポリシー、フォルダ階層が複雑になるので、難易度は上がるかもしれない点には注意が必要です。
5.最後に
コンフィグファイルさえ作っておけば、いつでもどこでも同じ転送設定が流用できるので、非常に便利なツールだと思いました。
大事なデータの定期ディザスタリカバリにピッタリですね。
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