Triumphのストリートスクランブラー(以降ストスクと略)900ccについて、各モデル(2017、2019、2021現行)について、先日Triumph試乗会がありましたので乗り比べをしてきました。
そこで、各年式モデルによる違いについて思うところがあったので、ストスク乗り目線で比較考察していきます。
詳細は後述しますが、結論からすると、自分が好きなデザインのストスクを買うのが吉!!
※2022年2月時、世界的な半導体の供給不足でメーカー在庫のみらしく、非常に手に入りづらい状況になっている模様です・・・
写真や性能値は、Triumphメーカー公式サイトより引用しました。
1.スペック比較表
とりあえず数値から見てみましょう。
違いが出ている部分を赤字にしてあります。
項目 | 2017年モデル | 2019年モデル | 2021年モデル |
エンジン型式 | 水冷SOHC並列2気筒 8バルブ270°クランク | 水冷SOHC並列2気筒 8バルブ270°クランク | 水冷SOHC並列2気筒 8バルブ270°クランク |
総排気量 | 900cc | 900cc | 900cc |
ボア×ストローク | 84.6×80mm | 84.6×80mm | 84.6×80mm |
最高出力 | 55PS(40.5 kW) @6,000rpm | 65ps(47.8kW)/7,500rpm | 65ps(48kW)/7,250rpm |
最大トルク | 80Nm@2,850rpm | 80Nm/3,800rpm | 80Nm/3,250rpm |
燃料供給 | マルチポイントシーケンシャル電子燃料噴射 | マルチポイントシーケンシャル電子燃料噴射 | マルチポイントシーケンシャル電子燃料噴射 |
駆動方式 | チェーン式 | チェーン式 | Oリングチェーン式 |
トランスミッション | 5速 | 5速 | 5速 |
燃料タンク容量 | 12リットル | 12リットル | 12リットル |
サイズ | 全長-×全幅831×全高1,120mm | 全長2,125×全幅835×全高1,180mm | 全長2,125×全幅835×全高1,180mm |
ホイールベース | 1,435mm | 1,445mm | 1,445mm |
シート高 | 790mm | 790mm | 790mm |
車両重量 | 206kg(乾燥) | 198kg(乾燥) | 224kg |
フロントタイヤサイズ | 100/90-19 | 100/90-19 | 100/90-19 |
リアタイヤサイズ | 150/70 R17 | 150/70 R17 | 150/70 R17 |
フロントブレーキ | 310mm径シングルフローティングディスク、Nissin製2ピストンフローティングキャリパー、ABS | 310mm径シングルフローティングディスク、Brembo製4ピストンキャリパー、ABS | 310mm径シングルフローティングディスク、Brembo製4ピストンキャリパー、ABS |
リアブレーキ | 255mm径シングルディスク、Nissin製2ピストンフローティングキャリパー、ABS | 255mm径シングルディスク、Nissin製2ピストンフローティングキャリパー、ABS | 255mm径シングルディスク、Nissin製2ピストンフローティングキャリパー、ABS |
フロントサスペンション | KYB製41mm径フォーク、トラベル量120mm | KYB製41 mm径フォーク、調整不可ダンピングカートリッジ、トラベル量120 mm | 41 mm径フォーク、調整不可ダンピングカートリッジ、トラベル量120mm |
リアサスペンション | KYB製ツインショック、プリロード調整機能、リアホイールトラベル量120 mm | KYB製ツインRSUs、プリロード調整機能、リアホイールトラベル量120 mm | ツインリアサスペンションユニット、プリロード調整機能、リアホイールトラベル量120mm |
主要装備 | ・入替え可能なタンデムシートとラゲッジラック ・Nissin製2ピストンスライディングキャリパー(新デザイン) ・切り替え式ABS ・切り替え式トラクションコントロール ・ライドバイワイヤ ・トルクアシストクラッチ ・イモビライザー ・LEDテールランプ ・USB電源ソケット ・トリップコンピュータ | ・LCDマルチファンクションディスプレイ ・ライドバイワイヤ ・ライダーモード3種類 [ROAD/RAIN/Off-Road] ・切り替え式ABS ・切り替え式トラクションコントロール ・トルクアシストクラッチ ・イモビライザー ・LEDリアライト ・USB電源ソケット | ・LCDマルチファンクションディスプレイ ・ライドバイワイヤ ・ライダーモード3種類 [ROAD/RAIN/Off-Road] ・切り替え式ABS ・切り替え式トラクションコントロール ・トルクアシストクラッチ ・イモビライザー ・LEDリアライト ・USB電源ソケット |
スペック表から見える大きな違いは、以下5点
①「2017年式」と「それ以降」で”最大出力”が上昇
→エンジンの回転数を回した際の伸びが違ってくる、と思う(そこまで試せなかったが、回転数を上げた際のエンジンの挙動がマイルドになった気がする)
②最大トルクの出力される回転数値が異なる
→低回転域順に、2017年式 > 2021年式 > 2019年式
個人的にオフロードメインならより低回転域で最大トルクが発生して欲しい
③車重が異なる
→正味、全てにおいて200Kgオーバーなので、わからん!
④「2017年式」と「それ以降」で”フロントキャリパー”が異なる
→NissinからBremboに変わったので、よりフロントのブレーキング力が増した
⑤「2019年式」から”ライダーモード”が切り替えできるようになった
→ABSとトラクションコントロールの性能を変えているだけらしいが、オフロードモード時にトルクの発生ポイントが手前(低回転域)にスライドしたような気がした
以上を踏まえてですが、性能値という意味ではやはり現行モデルの2021年式がバランスがいいのかなと感じます。
個人的には、2017年式はオフロードよりに作ってあり、それ以降はオンロード性能の性能値を磨き上げていった、みたいな感じに捉えました。
ちなみに、ストスクは全て電子スロットルなので、スロットルワイヤーの消耗を気にしなくていいのはGood。
2.実車比較
実物を見たり、乗ったりした際に気づいた違いです。
まずはデザインから3点、「2017年式、2019年式」と「現行2021年式」の違いです。
①赤丸:キャブっぽいデザインの部分
②青丸:タンクパッドの有無
③緑丸:エンジン回りのデザイン
4点目として、これはデザインとは違うかもですが、「2017年式」と「2019年式以降」でレギュレータの装着場所が変わっています。
④赤丸:レギュレータの位置(2017年式→ラジエータ上、以降→ラジエータ後ろ)
→この仕様によって、ハイマウントフロントフェンダーの純正オプション装着の可否が変わります(2017年式は純正装着不可)
5点目として、乗り味に以下の違いを感じました。(微々たるものですが)
⑤「2017年式」と「それ以降」で最大トルク発生ポイントの違いは明確に感じた
→そのためか、2019年式以降のほうが乗り感がマイルド?に感じました
2017年式のほうが低回転域が若干ピーキー?
その方がオフロードメインで乗る人は合うかもしれない。が、ほとんど変わらないから慣れなのかな?
3.さいごに
結論、好きなデザインのストスクを買う。
正直、違いがそこまで変わらん!
個人的には現行モデルのこの↓カラーリング(アーバングレー)がツボです。
基本的にストスクはフレーム等は変わらないので、タンクだけ交換するのワンチャンスありかなーとか考えています。
トライアンフはいいぞ~
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