今(2022年)注目されているミドルクラスのアドベンチャー、Triumphのタイガースポーツ660について、先日Triumph試乗会があったので体験してきました。
予約が埋まって乗れなかったけど、実際に跨る体験ができましたし、乗った方にインタビューができましたので、各社ライバル車と呼ばれる車両のスペックを照らし合わせ考察した内容を以下に徒然なるままに書いていきます。
一言でいうなれば、ぶん回しても乗れるロード寄りのアドベンチャー。
※2022年2月現在、世界的な半導体の供給不足でメーカー在庫のみらしく、非常に手に入りづらい状況になっている模様です・・・
写真は、Triumphメーカー公式サイトより引用しました。
その他性能値は各社メーカーサイトより引用しました。
1.スペック比較表
以下、各社ミドルクラスのアドベンチャーと位置付けている車両のスペックをまとめた表です。
項目 | タイガースポーツ660現行 (Triumph) | テレネ700現行 (YAMAHA) | ヴェルシス650 2016年式 (Kawasaki) | V-strom650現行 (SUZUKI) | NC700 2012年式 (Honda) |
エンジン型式 | 水冷4ストローク並列3気筒DOHC12バルブ | 水冷4ストローク並列2気筒DOHC4バルブ | 水冷4ストローク並列2気筒DOHC4バルブ | 水冷4ストロークV型2気筒DOHC4バルブ | 水冷4ストローク並列2気筒SOHC4バルブ |
総排気量 | 660cc | 688cc | 649cc | 645cc | 669cc |
ボア×ストローク | 74.04 mm×51.1 mm | 80mm×68.5mm | 83mm×60mm | 81mm×62.6mm | 73mm×80mm |
最高出力 | 81PS @ 10,250rpm | 72PS@9,000rpm | 69PS@8,500rpm | 69PS@8,800rpm | 69PS@8,800rpm |
最大トルク | 64Nm @ 6,250rpm | 67Nm @ 6,500rpm | 65Nm@7,000rpm | 61Nm@6,500rpm | 61Nm@6,500rpm |
トランスミッション | 6速 | 6速 | 6速 | 6速 | 6速 |
燃料タンク容量 | 17.2 L | 16 L | 21 L | 20 L | 20 L |
燃費※1 | 約22km/L | 約28km/L | 約22km/L | 約28km/L | 約30km/L |
航続可能距離 | 約374km | 約448km | 約462km | 約560km | 約600km |
サイズ | 全長- 全幅834 全高1398 mm | 全長2370mm 全幅905mm 全高1455mm | 全長2165mm 全幅840mm 全高1400mm | 全長2275mm 全幅835mm 全高1405mm | 全長2195mm 全幅760mm 全高1130mm |
シート高 | 835mm | 875mm | 840mm | 835mm | 790mm |
車両重量 | 207 kg | 205kg | 224kg | 212kg | 225kg |
フロントタイヤサイズ | 120/70 ZR 17 (58W) | 90/90-21 | 120/70ZR17M/C(58W) | 110/80R19 | 120/70ZR17 |
リアタイヤサイズ | 180/55 ZR 17 (73W) | 150/70R18 | 160/60ZR17M/C(69W) | 150/70R17 | 160/60ZR17 |
フロントブレーキ | Nissin製2ピストンスライディングキャリパー、310mm径ダブルディスク、ABS | 油圧式ダブルディスク | ペタルディスク(外径300mm) 2ポット | 油圧式ダブルディスク | 油圧式ディスク |
リアブレーキ | Showa製プリロード調整機能付きモノショックリアサスペンション、トラベル量150mm | 油圧式ディスク | ペタルディスク(外径250mm) 1ポット | 油圧式ディスク | 油圧式ディスク |
フロントサスペンション | Showa製41mm径倒立式セパレートファンクションフォーク、トラベル量150mm | テレスコピック倒立フォーク | テレスコピック・倒立(41mm) ダンパー機能(右側) 伸側減衰力調整 スプリング機能(左側) プリロード調整 | テレスコピック倒立フォーク | テレスコピック正立フォーク |
リアサスペンション | Showa製プリロード調整機能付きモノショックリアサスペンション、トラベル量150mm | スイングアーム式、シングル | オフセットレイダウンシングルショック プリロード調整 | スイングアーム式、シングル | スイングアーム式、シングル |
価格 | ¥1,125,000 | ¥1,265,000 | 中古:420,000~720,000 | ¥924,000 | 中古:290,000~647,000 |
※1:カタログ値、及びみんカラユーザの実際の数値の平均値をとっています
スペック表から見える特徴として、タイガースポーツ660を視点に見ると・・・
①性能はテネレ寄り
→最高出力やトルク、重量やタンク容量を見ると、かなりテレネに近い性能だなと見て取れます。
②車両特徴はヴェルシス、V-strom寄り
→車体の大きさ、シート高さはこれらに近い形をしています。
が、実車を見るとタイガースポーツ660は華奢に感じるんですよね。。。
③足回りはそこまで変わらない
→正味、全てにおいて200Kgオーバーなので、わからん!
④唯一の3気筒
→これが唯一無二。
それでも最大トルクの発生ポイントがどれよりも低回転域で、パワーバンドが高回転域なので、乗り味のバリエーションは豊富に見えます。
⑤燃費・航続距離が・・・
→唯一の3気筒、だが逆にそこが燃費のネックにはなっているように見えます。
他が2気筒なだけに、航続距離が稼げないのが弱点となっています。
ヴェルシス、NCが現行ではないですが、2022年に新型ヴェルシスが出ると発表されているので、個人的にはそれが出てからもう一度比較してみたいところです。
思ったよりヴェルシス650は燃費が悪いけど、そこはタンク容量でカバーしてそうですね。
これも新型でどうなるか気になるところです。
(が、それまで試乗できるタイガースポーツ660が残ってるか怪しい・・・)
こうして実数値比較してみると、V-Strom650は平均的なつくりになってるのが良くわかりますね。
突出した何かはないけど、その分何でもそつなくこなせそう。
2.タイガースポーツ660の乗り感
実際に乗った人の感想として、やはり乗ってて楽しいようです。
低回転域は2気筒の鼓動でトルクフル、高回転域に回せばマルチの鼓動で伸びていく感じ。
ベースはトライデントなので、おそらく乗り感は一緒なのかなと思われます。
(トライデントのインプレは以下の過去記事より)
上記過去記事で述べた、トライデントの積載の欠点を克服した感じなのかなと思います。
ちなみに、メーカー純正のキャリーとトップ及びサイドケース(パニアケース)が用意されています。
また、実際に跨った感じでは、やはりアドベンチャーにしてあるのか車高が高かったです。(アドベンチャーとしてはベーシックな高さ。)
車高が高いというのもあり、見た目に反して車重が重く感じるのもどう捉えるかですかね。
3.さいごに
3気筒の鼓動を感じたいならタイガースポーツ660!!
ただ1点注意として、良くも悪くも「外車」という点。
自分の所有しているストリートスクランブラー900でもあったのですが、原因不明の故障、そして部品の少なさ。
とはいえ、某イタリアのメーカーほど悪い噂は聞かないため、外車の類でも優秀ではあると思います。
何より、カッコイイ!!
※軽く見積もりしたが、やはりパニアケースの付けたくなるのでそれ込みで約150万でした。ン~・・・でも、
トライアンフはいいぞ~
コメント