(2024.06.12 編集)
友人がバイクの購入で、大型ミドルクラス(600~750cc)のアドベンチャータイプのバイクを検討していたので、ライバル車種に何があるか調べてみました。
以前、250ccクラスのアドベンチャーバイクで性能比較した時もそうでしたが、スズキのVストロームとカワサキのヴェルシスしか出しているイメージがないんですよね・・・
調査したらそのイメージ通り、やはりこのクラスも2強ですかね。
そして先日、スズキ車の試乗会があったので、Vストローム650XTインプレ基準で色々述べたいと思います。
調査した車種は、どれも現在新車で購入できるものを条件としています。
性能値は、以下各メーカーサイトより引用しています。
1.スペック比較表
以下、各社大型ミドルクラスのアドベンチャーと位置付けている現行車両のスペックをまとめた表です。
※HondaとYAMAHAは個人的にアドベンチャーか?という疑問があるので色を分けています
スペック表から見える特徴として・・・
①ロード寄りのKawasakiとTriumph
この2車種のみフロント径が17でロード寄り、ツアラータイプのアドベンチャーバイクになります。
VストロームのノーマルとXTの大きな違いは、ホイールの種類と装備です。(以下詳細)
◆Vストローム650ノーマル:オンロード向けキャストホイール(チューブタイヤ)
◆Vストローム650XT:オフロード向けスポークホイール(チューブレス)、アンダーガード、ハンドガード
そうすると自ずと、ロード指向かオフロード指向かで車種が2分できるラインナップになっています。
オン:Vストローム650ノーマル、VERSYS 650、TIGER SPORT 660
オフ:Vストローム650XT、Tenere700、XL 750 TRANSALP
②SUZUKIのコスパ
車両価格と航続距離を鑑みたコスパを考えると、リストの左から右への順になると思います。
アドベンチャーバイクにとって航続距離は大事なポイントなので、そのあたりはVストロームに軍配が上がります。
③Triumphの異色性
この車種の中で、Triumphだけが水冷3気筒という異色のアドベンチャーバイクになっています。
それ以外は水冷2気筒で、パワーなどの性能も似たり寄ったりです。
Triumphの3気筒エンジンには定評があり、このTIGER SPORT 660はTRIDENT660のエンジンと同型のエンジンを使用しています。
このエンジンは3気筒でありながら、2気筒のような低回転トルクの安定性と、4気筒のような高回転のノビを両立させた面白いエンジン性能をしています。
このクラスでは唯一無二の性能になるので、Triumphの販売戦略は上手いですね。
※故障リスクは国産車よりある
2.Vストローム650XT – 乗り心地
以下、試乗してみた感想です。
①足つきが良い
②安定したトルク感
③パワーの物足りなさ
①足つきが良い
「身長173cm、体重73kg」の私だと、両足はつま先立ち、体重をずらすと片足ベタつきでした。
停止時の車両不安定感はありませんでした。
そこまで「重い」という感じもしなかったので、楽に乗れました。
②安定したトルク感
率直な感想として、「全域でトルク感がある」です。
全域でトルクがあるという事は、回転数とか意識せず、雑に乗ってもギクシャクせず安定して走行できるということです。
トライデント660と似たような印象を得ました。
90度Vツインなので振動も少なく、快適に乗れるマシンです。
③パワーの物足りなさ
強いて言うなら、「伸びがない」でしょうか、回していくとパワーの頭打ち感があります。
これもトライデントであった感想ですが、全域でトルク感を出した代償なんですかね。
とは言え、ツアラータイプではないので、そもそも回して乗るという車種ではないです。
パワーがないとは言いましたが、そもそも排気量が650ccなので、日本の道路では十分にオーバースペックです。
2速で軽く60km/s出るくらいには。
馬鹿みたいにスピード出したい人はスポーツレプリカを買いましょうね。
3.まとめ
Vストローム650は「面白くない」という意見は良く見ますが、全てにおいて乗りやすさに振ってるバイクなので、そもそもそれを求めるバイクではないです。
そこで言い直すと、「一般的に行ける場所ならどこにでも行けるオールマイティなバイク」です。
オフ行きたければテネレ、回したいならヴェルシスを買うといいでしょう。
それと、Vストローム650の初期タイヤはロードタイヤなので、ダートも乗る想定なら以下のタイヤに履き替えることをお勧めします。
ある程度のオフロードは行けます(が、底突きする)。
というか、そもそもオフをメインと考えるなら、この上のVストローム800DEを買う方がいいかもしれませんね(めっちゃ足つき悪いけど)。
・ダンロップ:トレイルマックス
・ミシュラン:アナーキーアドベンチャー
・シンコータイヤ:E705
・ブリジストン:バトラックスアドベンチャークロス
最後に、この性能で100万は安いっすよね。ホスイ
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